奄美の味、秋田の給食に——栄養士さんの心温まる旅
update:2025.04.02
新年度が始まり春の訪れを感じる日々、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は今年の2月にビッグツー奄美店で心温まる素敵な出来事があったので、ご紹介させていただきます。
秋田県の小学校で給食を担当している栄養士の方が、ビッグツー奄美店に買い物に訪れました。
その方によると現在勤務されている学校では月に一度「鶏飯」が給食に登場しており、子どもたちにとても人気のあるメニューだそうです。
もともと鶏飯を知ったのは、ある食品会社が自社商品の宣伝を目的に学校栄養士向けに開催した調理実習がきっかけで、そこで紹介された鶏飯を当時の栄養士の方が給食に取り入れたのが始まりとのこと。それ以来引き継がれ子どもに親しまれるメニューとして定着しているそうです。
今回お越しくださった栄養士の方は、着任後に子どもたちから「鶏肉をもう少し増やしてほしい」「鶏飯の甘じょっぱいしいたけなら食べられる」といった声を受け、分量や味付けを工夫しながら改良を重ねてきたそうです。
そして「自分が子どもたちに提供している味が、本場の味から大きく外れていないか確かめたい」「奄美大島で改めて味や歴史を学び、自分のものにして子どもたちに正しく伝えたい」という思いから、念願だった奄美大島を訪問されました。
実は以前からずっと訪れたいと思っていたそうですが、コロナ禍でなかなか叶わず今回ようやく念願が叶ったとのことでした。
滞在中は有名店や地元の方々に親しまれているお店を食べ歩き、味の違いはあったものの「大きく外れていなかった」と安心されたご様子でした。
ビッグツーにはお土産としてさまざまな種類の鶏飯を選ぶために立ち寄られ、従業員との会話の中でこうした背景をお話ししてくださいました。
子どもたちには奄美大島の景色や鶏飯の写真を見せたり、普段の昼の放送で鶏飯の由来についても紹介しているとのこと。こうした取り組みに栄養士としての熱意と子どもたちへの深い愛情が感じられました。
このお話を聞いたビッグツーの従業員も、自分たちの島の味が遠く離れた秋田で受け入れられ、子どもたちに喜ばれていると知ってとても感動していました。
立場を変えると、奄美で秋田の郷土料理・きりたんぽが給食に出されるような感覚かもしれません。本当に素晴らしいことだと思います。島の人間として、とても嬉しく思える出来事でした。